itはinformationtechnologyを指す略語で、インターネットやパソコンを駆使した情報技術のことで、日常よく目にしたり聞いたりする言葉で人々の認知度も高いです。これに対してotの言葉はあまり聞きなれませんが、これはoperationaltechnologyの略語で、工場などの製造業設備を制御するシステムや技術のことを指します。近年otセキュリティの重要性がますます高まっていて、政府もその対策に乗り出しているほどです。国内企業を対象したotに関する調査によれば、回答した企業の5割がセキュリティ対策は不十分で、また回答企業の約3割はセキュリティ関係事故の問題が発生したと答えています。
OTシステムを使用しているのは製造業ですが、OTシステムはITシステムと違って、サイバー攻撃に対して安全対策を想定して構築されていないので、その攻撃の対象になりやすくなっているのです。工場システムがサイバー攻撃を受けてしまえば、生産に大きな影響が出てしまい被害は相当な金額に及びます。現在はIoT技術が浸透してきて以前は工場だけの隔離されていたシステムが、外部のインターネットに連結することが多くなってきたことも、otセキュリティが推進される要因となったわけです。OTシステムを製造業に提供する会社もotセキュリティに不慣れな工場担当者が運用しやすいようなルールを作ったりして、常に安全にフォローしていくことが必要です。