ファイアウォールって言葉を耳にすることがあるでしょう。でも、実際何のためにあって何をするのか、そこまで詳しい人は少ないものです。名前の由来は本来火災などを、防御する防火壁のことです。火災の時に被害を最小限にすることから、インターネットの世界では、不正なアクセスや外部のネットワークからの攻撃を、防御するためのソフトウェアやハードウェアを指します。
簡単に表すと、ネットワーク通信の可否を判断する仕組みです。主な機能としては、通信のフィルタリング機能、IPアドレス変換機能、遠隔監理・ログ監視機能の3つの機能があります。通信のフィルタリング機能は、通信元と宛先のIPアドレスやポートを事前に設定しておくことで、特定の通信を許可・拒否できるようになります。外部からの不正アクセスを識別して、問題のないユーザーにのみアクセスを許可する重要な機能です。
IPアドレス変換機能は、社内ネットワークの複数の端末が外部と通信できるようにするための機能です。この仕組みによって任意の通信を社内ネットワークの特定のパソコンに誘導でき、アクセス制限の厳しいセクションを設置することも可能です。こうして社内のパソコンごとにセキュリティレベルを分割し、社内機密など重要な情報をネットワーク内外の攻撃から保護します。ファイアウォールの遠隔管理やログ監視機能も、セキュリティ強化に重要な機能です。
管理者は遠隔地からもブラウザ上で管理運用が可能で、不正アクセスが検知されるとリアルタイムで対応できます。具体的には、ログ取得や閲覧・設定変更・ソフトウェアのアップデート・設定情報のバックアップやリストアなどを遠隔地で実施可能です。つまりファイアウォールとは、不正アクセスなど、サイバー攻撃を防ぐセキュリティ対策のひとつです。不正アクセスによる情報漏洩を防ぐには、欠かせない仕組みなのです。