日本語でモノのインターネットと訳されることが多いIoTには、セキュリティ面で大きな課題があります。まず、IoTの機器はセキュリティ対策をとることができません。パソコンやスマートフォン、タブレットだと、コンピューターウイルス対策ソフトウェアを導入すれば自分で制御できますが、機能が異なるデバイスが集まってできているIoT機器では異なるセキュリティ対策をとる必要があります。最近導入例が増えてきているIoT機器のセキュリティ対策法に、ゲートウェイの導入が挙げられます。
ゲートウェイは、通信プロトコルが異なるネットワーク同士によるデータの送受信において、間に入ってプロトコルの変換や通過させるデータの制御などを行う役割がある機器のことです。ゲートウェイを使うことで、設定を変更することによりモノのインターネットの機器を制御し、外部からの不正などから守ることが可能になります。また、パソコンの場合と同様、保守期間が終了したIoT機器の利用継続もセキュリティ面でのリスクが高まる要因となり得ます。モノのインターネットに対応した機器はハードウェアの寿命自体は長いですが、メーカーの保守期間はその寿命よりずっと短期間です。
メーカーが保守をしなくなると、新しい脅威が発見されたときに対応してもらえません。先に述べたゲートウェイの設定を駆使すれば、ある程度の外部からの防御は可能ですが、あまり良いことではないので、保守期間の終了が近づいてきた段階で新品への買い替えを検討するべきです。